Vが撮れすぎて辛い
ナガハマディ
第5回はナガハマディだ。ここはVが撮れすぎてもうどうしようというレベルだった。
前回:クス
ナガハマディは
- Nagaa Hammadi
- Nag Hammadi
- Naj Hammadi
など表記ゆれがいくつかある。人口は4万人だそうだ。
ナガハマディへ夜行列車で行く
前回(QUS)の後、一旦カイロへ戻り、アレキサンドリアへ行った。
製糖ナローは全てで7箇所、つまり残り3か所あり、なんとしても見たいので再度エジプト南部へ夜行列車で向かった。
ぼったくり
ナガハマディに向かう場合、チケットは外国人にはルクソールにしか料金設定がなされていないため、外人にはNaj Hammadi 行のチケットは販売しない。
つまり100kmも余分に払わされる上、エジプト人の7倍の料金である。今回は日程の都合上しかたなくエジプト鉄道(ゴミ)を使用した。余裕があれば夜行バスをお勧めしたい。
1日目: 乗車体験
1月29日
1日目は工場から北へ延びる路線に行ってみた。
現地で歩いていると、車輪が線路を叩く音が聞こえた。
回送撮影は間に合わなかったかと落胆していると、続行ですぐ2本目が来た。それを撮影すると、いきなり乗せてくれることになった!
匠の技
機関車は、空の貨車を主要分岐点から東へ分岐する路線へばらまいていく。
上の写真が何かおかしいと気づくだろう。貨車と機関車が別の線路を走っている。
機関車は行止りの引き込み線に入る。ワイヤーで貨車を引っ張ったまま、機関車が通過した瞬間ポイントを切替!
貨車が本線に入り、惰性でポイントを通過する。
行き止まり式の線路で入替作業をする匠の技なのだ!エジプトの鉄道技術の先進性は学ぶべきことが多い。
この後貨車をケツから押してばらまき、次は主要分岐点に戻って西へ行く。
福島石材
途中に居住地帯を通過する。その居住地帯で、何かの埋設工事のために土砂を線路上に放置している現場に遭遇。
福島石材なにしとるんじゃ!!!
慌てて土砂をどかしている。
これで30分くらい止まってしまったが、エジプトではそれくらいは困るほどでもない。運転手も協力して土砂をどかしてた気がする。
停車中、子供が集まってきたが、機関車のキャビンは安全地帯なので問題ない。体験乗車中はエジプトのガイジから守られている!
キチガイの乞食と暴力的なガキがいなければエジプト人良い奴多いんですけどね。
食事
「福島石材」を突破し、さらに進む。
西方向の路線のかなり奥(分岐点から10km?) に行くと、既に別の機関車が居た。
丁度昼頃になり、屋根があるスぺースで男たちが食事をとっていた。
僕も緑色の具に衣をつけて揚げたボールみたいな食べ物を分けてもらった。この国ではその場に居るだけで、たとえ謎の中国人でも何か食べ物を分けてやると言うのが当然のようだった。
作業再開
食事の後作業再開した。
僕は一体地球上のどこに居るんだろうか。
奥ではロバ?や人力でサトウキビを積んでいる姿が見える。1月のエジプトはまだ涼しい季節とはいえ、過酷な作業だ。
走ってきた。
この路線は収穫の時だけ仮設の線路を引いている。範囲が終わったら別の方向に設置するのだろう。
50号機。
このオッサンが僕を乗せてくれた親切な人。
この後工場見学をし、貨車の計測シーンを見た。1両当たり10000kg 前後のサトウキビが乗っている。
2日目: ナローラッシュ
2日目は工場から南へ延びる線路を見に行った。
午前中に現地に着いた所、マルシュで知り合った男が家に招いてくれた。彼の家で涼みながら待った。
家の中でお話ししていると、列車の音が…
去ってしまったが、列車が遅い(というか確か減速した?)のでダッシュすれば間に合うのでは? とダッシュしたら本当に追い越せた。
次の回送。
ポリツェイ事件
親切な人の家にずっといて撮り逃してしまうとまずいので家を去る。
撮影地を探してうろうろしていた。
とある踏切がある所で、踏切番に話しかけられた。東に行けば開けているので行こうとすると、そっちには行くなと止められた。
今でも全く理由が分からないのだが、何か隠したいものでも植えてあるのか、なんか村の掟なのか、単に余所者が入り込むのが気に食わなかったのか。
それを無視してその辺で待っていたら今度は踏切番の仲間がバイクで迎えに来てしまった。
まぁそこまで嫌なら… と思ってもう逆に西の方へ行こうとしたら、今度は踏切のすぐ隣にある警察に拘束された。エジプト恒例の街の出入り口で用もなくエラそうに座っているあの警察である。
一体何の容疑何だか全く分からないが、とにかく余所者が、リアルなエジプトの街に居るのが基本的に気に入らないらしい。
30分か1時間拘束されたのち、ホテルに強制送還されてしまった。
リトライ
諦めるわけないよね。知らねーよカス。
今度はマルシュでなくタクシーに課金し、警察事務所から離れており撮影しやすい場所に行く。
タクシーで到着後、その辺のエジプト人に「列車はこれから来るか?」と聞いた所、「また次から次へと」という良く分からない翻訳の回答を得た。
とりあえず何本かは来るんだろう。
途中で大量のガキに絡また。暴力とまではいわないものの、存在自体の圧が強すぎて、ガキ共は10人集まれば生きているだけで暴力を想起させる。
一応マトモでピックアップトラックを持っている男にガキを回避してもらい、撮影地へ行く。
不安
「僕がホテルに強制送還されている間に、もう行ってしまったのではないか?」という不安を抱えつつ、地元民の目がちょっとイってる青年1名に絡まれ、窃盗等を回避しつつ待つ。常にキチガイに絡まれるのがエジプトの難点だ。
また次から次へと
来た。
満載でVである。
ちょっとまて。何本かくるとか言うレベルかこれ。
後ろにまだ居るぞ..
「また次から次へと」って言ったエジプト人、アラブ語の詩的な言い回しが翻訳されたのかと思ったけど違った。
リアルに次から次へとナローが来るだけだったのだ!
Naj Hammadi のナローは側面の蓋が吹き飛んでいるのが多い。
4台目の機関車は補機として使われている
3台目機関車+さとうきび貨車+4台目機関車+さとうきび貨車 となっている。
エジプト国旗塗装!
俺はエジプトで何かとんでもない物を見せられている気がする。否、俺はエジプトでとんでもないものを見せられている。
最後の締めはイポンスキー7/3カットで。
おわりに
地球上には想像を上回るナローがある。
ナローラッシュ6本。
僕は見た。
ナロー人生で、これを上回る興奮が今まで有っただろうか?
今後これ以上の興奮が得られるナローはあるだろうか。
エジプト、しゅき…
NAGAA HAMMADIのホテルについて
NAGAA HAMMADI のホテルは基本的に全てゴミだと言って差し支えない。3か所ある。
安い。1泊200LEで泊めてくれるが、実態は刑務所の独房のような狭さでボロボロであり、ここに1000円を払う価値はない。多分地元民は100LE
仕方なく泊る所。
非推奨
1泊500LE =2500円,といっていたが、地元民は250LEだろう。
トレペはない、お湯は出ない、朝食もないのに2500円は払う価値ない。宿主は外国人に敵対的であり、12時前は半額払えなどと言っていた。まぁ俺が値切ろうとしたのもあるだろうが、鼻からとりあえず金をぶんどれればいいみたいな態度で、気に食わない。
非推奨
ここはレビューが無いが営業している。一番きれい。
経営者はピザ屋も経営しており、僕はピザ屋で彼と知り合って中を見せてもらった。
値段を聞いたら確か安かったが、それは僕が友人として一緒に回ったからだろう。赤の他人の外人なら2倍(5000円とか?)は取られると思う。
「割と高級なホテル」が一番マシと思われる。
QENA
Naj Hammadiは本当にゴミしかないが、東に50kmほど離れた大都市QENAには、マトモな宿がある。
QENA- Naj Hammadi はミニバスで100円、1時間程度で移動できる。
12ドル程度で個室で奇麗な宿。確かブッコムにも掲載有り。